熱伝導を利用すれば電気入らずで肉が、バターが、アイスが溶ける！

　スーパーマーケットで安いときに買いだめして、いつか食べようと冷凍しておいたブロック状の牛肉。通常ならば電子レンジの解凍モードで手早く解凍するか、時間に余裕があるときなら冷蔵庫や常温で放置して半日がかりで解凍し、包丁の刃が通るまで解凍するのではないでしょうか。

　ただし、レンジの解凍モードは解凍にムラができやすく、ドリップ（血と水分）が出て風味が悪くなったりしてしまうほか、さらに問題なのは電気代がかかること。電気代に意識の高い人にとっては、ついたり消えたりしつつ時間をかけて解凍していく電子レンジの解凍モードは、なかなか神経に障るものになりがちです。

　とはいえ、半日がかりで解凍するほど余裕がないのが現代人の食生活。時間はかけたくない、でも電気代もかけたくないという無理な相談も、実は「熱伝導」が解決してくれることをご存知でしたか？

◇熱伝導に優れたキッチン用品で賢く節約

　いきなり熱伝導といわれても……という人が多いと思いますが、これが実に優秀な仕組み。熱は熱いところから冷たいところへ移動する原則があります。たとえば、タイルの床に裸足で触れると冷たい。それは足の熱がタイルに触れることで伝導して熱を奪われるからです。

　冷凍ブロック肉を樹脂製及び木製のまな板の上に置いておいても熱伝導は起きるのですが、それはもうのんびりしたもので、やはり半日がかりでやっと熔けるかどうかの低い熱伝導率でしか溶けていきません。

　ところが、そうした熱伝導を極めたアメリカのキッチン用品メーカーがあります。その名も「THAT!（ザット）」。もちろん他のメーカーからも熱伝導を利用した商品は各種出ているのですが、あらゆる技術の粋を極めたのがこの会社の製品。“熱伝導業界”というものがあるのなら、まさにトップメーカーです。

◇熱伝導なら破格のスピードで解凍可能！

　たとえば、同社の「ソーザット　解凍ボード」は8,000円（税抜）と、まな板としては破格ですが、熱伝導率の高いアルミとステンレスを組み合わせ、さらに内部に熱吸収液まで仕込んで徹底した熱伝導を実現している製品。これを使えば、なんと冷凍ブロック牛肉が30分足らずで解凍できてしまうのです。

　もちろん、そこには電気の力は一切加わっていません。熱伝導の仕組みだけで冷凍肉を見事に溶かしてしまうのです。わかりやすいところでは、通常のまな板上で氷を溶かすと約20分かけて溶けますが、この「ソーザット　解凍ボード」の上だとわずか1分半で溶けてしまいます。

　節電の究極は電気を使わないこと。まずはキッチン周りのこうしたまな板で解凍のための電力をカットしてみてはいかがでしょうか。

　ちなみに、この「THAT!（ザット）」ブランドには、手の熱を熱伝導してバターを簡単にすくえる「スプレッドザット　バターナイフ」や、カチカチのアイスクリームも同様に瞬時に溶かしてすくえるようにする「スクープザット　アイスクリームスクープ」などというものもあります。それらも感動すること確実ですので、気になる方は一度試してみてはいかがでしょうか。

※記事内容は2016年3月現在の情報を基に作成。

記事提供：@niftyでんき