電力節約のマメ知識

2017年08月08日

最新家電に買い替えるなら、電気使用量ランキングに注目してみよう

電気

家電は引っ越しなどで一斉に買い替えるものなので、不幸にも同じタイミングで動作が怪しくなることがあります。とはいえ、完全に壊れてしまわない限りは、予算の関係上一度にすべてを買い替えることは難しいものです。そこで着目したいのが電気使用量のランキング。資源エネルギー庁が調査したデータをもとに節電対策も含めより多く電気を使っている家電から買い替えてみていってはいかがでしょう。

◆ランキング形式でチェック! 家庭における家電の電気使用量

電気をたくさん使う家電はどれか、資源エネルギー庁の調査による「家庭部門機器別電気使用量の内訳」から電気使用量上位10家電をさっそくチェックしていきます。

第1位:電気冷蔵庫/14.2%
第2位:照明器具/13.4%
第3位:テレビ/8.9%
第4位:エアコン/7.4%
第5位:電気便座/3.7%
第5位:食器洗い乾燥機/3.7%
第7位:電気ポット/3.2%
第8位:電子計算機/2.5%
第9位:ジャー炊飯器/2.3%
第10位:洗濯機・洗濯乾燥機/2.1%

トップは15%近くを占めた電気冷蔵庫、2位は僅差で照明器具、その後は3位テレビ、4位エアコンと続きます。

新製品への買い替えをはじめとする節電対策の優先順位に迷ったときには、家庭での電気使用量の実に4割以上を占めているこの4家電から始めてみましょう。

※経済産業省資源エネルギー庁平成21年度民生部門エネルギー消費実態調査及び機器の使用に関する補足調査より。日本エネルギー経済研究所が試算(エアコンは2009年の冷夏・暖冬影響を含む)。
※電気温水器及びエコキュートを除く。
※世帯当たり電気使用量は4,618kWh/年(2009年度)。

◆上位4家電を買い替えると電気代はどのくらい節約できる?

家電の節電対策として効果が高いといわれているのが、新機種への買い替えです。では、買い替えると電気代はどのくらい節約できるのでしょうか。

資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ 2017年夏版」に掲載されているデータをもとに、まずは家庭における家電電気使用量の上位を占めた4家電のうち、電気冷蔵庫・テレビ(液晶テレビ)・エアコンの新旧機種の年間電気料金を比較してみます。

◎電気冷蔵庫(401〜450L)の年間電気料金
【2007年】15,228円
【2016年】9,531円
★節約金額:約5,697円

◎液晶テレビ(40V型)の年間電気料金
【2007年】5,832円
【2016年】2,214円
★節約金額:約3,618円

◎エアコン(2.8kw/8〜12畳)の年間電気料金
【2007年】29,052円
【2016年】24,354円
★節約金額:約4,698円

新機種の年間電気料金は旧機種に比べ、かなりお得になることがわかります。

次に、電気冷蔵庫の次に使用電力量が多かった照明器具について、従来の白熱電球と電球形LEDランプの年間電気料金を比較してみましょう。

◎照明器具 白熱電球とLEDランプの年間電気料金
【白熱電球60W相当品】2,920円
【電球形LEDランプ(昼光色)】510円
★節約金額:約2,410円

電球を1つ交換するだけで、相当高い節電効果が見込まれます。

上記をまとめると、電気冷蔵庫・液晶テレビ・エアコンを新機種に、照明器具のうち電球1つをLEDランプに替えた場合、トータルでは年間約16,423円も電気代を節約できる計算になります。

その一方、「省エネ性能カタログ 2017年夏版」掲載のデータによれば、電気冷蔵庫の年間電気料金については、2016年の機種より2010年の機種の方が少し安くなっています。家電の年間電気料金は機種による違いもあることから、実際に買い替えを検討するときには、

・資源エネルギー庁の「省エネ性能カタログ」
・店頭の陳列商品のそばなどに掲示されている「統一省エネルギーラベル」
・環境省提供の省エネ製品買換ナビゲーション「しんきゅうさん」

などで、購入予定機種のデータを必ず確認しましょう。

※資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ 2017年夏版」より。省エネ性能カタログ夏版?冬版の単純平均値。
※電気冷蔵庫の2007年の値は旧JIS(JIS C 9801:2006)測定値です。
※液晶テレビの年間電気料金は一般家庭での1日あたりの平均視聴時間、平均待機時間等を基準に算出した目安電気料金。
※エアコンの年間電気料金は冷房期間3.6ヶ月、暖房期間5.5ヶ月で1日18時間使用した場合の目安電気料金(2007年の値はCOP測定値)。
※照明器具の年間電気料金は1日5.5時間点灯した場合の目安電気料金。白熱電球60W相当品には54Wも含む。※金額はいずれも税抜。