電力節約のマメ知識

2016年07月01日

電動自転車のバッテリーを長持ちさせるポイント3カ条

電気

 1回の充電にかかる電気代はPanasonic製品の場合で約7〜15円とそれほどではない一方、早々にダメになることもある「電動アシスト機能付き自転車(以下、電動自転車)」のバッテリー。安いもので1万円台後半、高額なものは4万円台という、消耗品と割り切るには少々値が張るものでもあります。

 電動自転車に乗ることで交通費をせっかく節約しても、たびたびバッテリーを交換していては余計に費用がかかる事態となってしまいます。

 電動自転車のバッテリーを長持ちさせる、3つのポイントを紹介しましょう。

◇その1:リチウムイオンバッテリーを選ぶ

 電動自転車のバッテリーには、「鉛酸バッテリー」「ニッケル水素バッテリー」「リチウムイオンバッテリー」の3種類があります。このうち、鉛酸バッテリーとニッケル水素バッテリーには「メモリー効果」と呼ばれる性質があります。

 メモリー効果とは、「バッテリーに入っている電気を完全に使い切らない状態で継ぎ足し充電を繰り返していると、使い切らずにバッテリーに残っている電気を一時的に取り出して使うことができなくなる」という性質のことです。大きな容量の電池でも小さい容量しか使うことができなくなるなど、不具合が生じやすくなります。

 現在、国内主要メーカーの製品のほとんどは、メモリー効果がなく、耐久性にも優れているリチウムイオンバッテリーを使用しています。しかし、価格が安い外国メーカーの製品などでは鉛酸バッテリーやニッケル水素バッテリーが使用されているものも見られます。

 まずは価格に惑わされず、高性能のリチウムイオンバッテリーを使っている製品を選ぶことが大切です。それがバッテリー交換の回数を減らす最大の近道ともいえます。

◇その2:「満充電」と「空」に注意!

 満充電の状態で繰り返し充電することは、バッテリーの劣化を進めてしまうので避けましょう。また、残量が空になる「深放電」の状態で保管すると、バッテリーそのものを痛めます。

 長期間保管する際には、容量を少し残した状態で車体からバッテリーを外し、高温多湿の場所を避けて保管することが大切です。

 その後も放置せず、ときどき残量をチェックしましょう。たとえばYAMAHAの場合、月に一度程度の残量の確認と残量低下時の10分程度の充電を、Panasonicの場合は3カ月に一度の満充電を推奨しています。

◇その3:バッテリーの大敵「高温」を避ける

 バッテリーは暑さや寒さが苦手です。

 特に暑さはバッテリーの寿命を短くする要因となります。炎天下の駐輪場や冬場の暖房器具のそばなどでバッテリーを保管しないように気をつけましょう。気温が高い日、外に駐輪する際にはバッテリーを外しておくことも大切です。

 また、強いアシストが必要な状態で真夏に長時間運転をした際にはバッテリーを外し、数時間涼しいところに置いて熱を下げましょう。

 充電する際にも、外気温が高い場所での充電は避けたいところ。満充電に近くなったとき、通常よりバッテリーの劣化が早くなるので注意が必要です。

 以上に気をつけ、バッテリーを大切に扱って、電動自転車をおおいに活用しましょう。

※記事内容はあくまで検証に基づいたもので、必ずしも効果などを約束するものではありません。



記事提供:@niftyでんき