90年代に始まった日本のインターネット。その自由で解放された空間で誰もがワクワクして自分の世界を表現できる場となり、たくさんのユニークなホームページが生まれました。
SNSが主流となった今でも決して色あせることなく、あの頃の情熱やアイデアは心惹かれるものばかりです。
ニフティはこれまで、フォーラムやホームページサービスを通じて、みなさんの「好き」や「伝えたい」を応援してきました。多くの発信者の方々と一緒に歩んできたからこそ見えてくる、大切なものがあります。
今回の特集は、ニフティの社長が個人的に「これはすごい!」と感動した、時代を超えて愛されるホームページをご紹介します。
長きに渡り発信され紡がれてきた「好き」の数々。そこに詰まった「ずっと変わらない価値」をみなさんと一緒に再発見し、共感していただけたらうれしいです。
列車に乗ることを主体にする「乗り鉄」、写真を とることを主体にする「撮り鉄」などと言う鉄道マニアの分類に、「押し鉄」と呼ばれる集団があります。駅に設置されている記念スタンプを収集するマニアのことです。
駅にある記念スタンプ「駅スタンプ」をはじめて押したのは中学生時代。 以来50年近く、その魅力にはまり、押し続け、スタンプ帳は500冊を超えています。
列車の車両側面の写真をひたすら集めたサイト。日本国内の中規模以上の鉄道会社のほとんどをカバーしています。25年間休まずに記録しているため、現存していない車両も多く歴史的な資料にもなっています。
このホームページを見る動いている被写体を撮るときに、カメラを被写体に合わせて移動させることにより、被写体を静止させ、背景をブレさせる撮り方で、スピード感が強調されます。
新幹線のカテゴリだけでも1ページにおさまりきらないほどの数。「海側」「山側」それぞれ記録されています。
鉄道模型を作るための資料が欲しくなって作ったサイト。サイトを維持するので精一杯になってしまい自分自身では鉄道模型を作らなくなってしまったが、皆様の鉄道模型の資料としては役に立っている様子。
サイトを訪れて最初に感じたのは、まさに「写真が動いてる!」という驚きでした。 決して大げさではなく、ご覧になった方々は間違いなく躍動感、疾走感を感じるのではないでしょうか? そして次に「どうやって撮ってるんだろう?」と誰もが思うはずです。そのユニークな撮影方法を知ると、さらに驚かされます。もともと鉄道模型を作るための資料として始められたとのことですが、今や鉄道模型ファンのみならず、すべての鉄道ファンにとって貴重な資料となっています。さらに言えば、日本の鉄道の貴重な歴史的資料になっていると感じました。25年間にわたり記録を続けているその情熱に、心から敬服いたします。
上方落語の代表的なネタ300演目にレアなネタをプラスし、
500演目弱をテキストで楽しんでもらう目的で作成。演者の口演をほぼそのまま文字に書き起こしてあるので、上方落語のデータベースとして使うことができます。
上方落語メモ【世紀末亭】で紹介されている上方落語の内容が、演題や中身から季節区分されています。
春・夏・秋・冬・春から秋にかけての温暖な季節、夏から秋の温度の高い季節、秋から翌春の寒い季節、月日が限定されているもの、季節を特定できなかった(根拠を見つけられなかった)もの9つに区分されています。
上方落語に登場する風景を紹介する「落語で散歩」が併設されていて、上方の街角風景を切り撮って、上方落語にちなんだ町並みや建物が楽しめます。
私も含めて、上方落語初心者が気軽に読める、調べられるサイトがあれば便利なのではとの思いから、落語本文に加え噺中に出てくる難解な上方言葉を丹念に調べ上げ、文末に添付しました。また、登場人物による分類や季節による分類なども試みています。
上方落語の貴重な情報として学術的価値を感じます。口演をそのまま文字起こししているばかりか、噺中に登場する上方言葉を丁寧に調べ上げて文末に添付されているため、わたしのような落語初心者でも気軽に読める工夫が秀逸です。私がハマって楽しんでいるのは、登場人物や季節ごとの分類を活用した読み方です。その日の気分で好きな噺を選んで読むと、登場人物の口調や噺の間合いが頭の中で自然と再現されます。ネット環境さえあれば、いつでもどこでも落語の世界に浸れるのがうれしいですね。そして「落語で散歩」という上方の街角風景を紹介するコーナーも魅力的でいわゆる聖地巡礼のように落語の世界観をより深く味わうことができます。さまざまな角度から落語を楽しめる工夫が凝らされた、本当に素晴らしい構成だと感じました。
これらのホームページは
@nifty ホームページサービスで作られています
番頭さん
中学生の頃から50年近く続けている趣味である、駅スタンプ収集について、どこまでも掘り下げて行こうと思っています。
「押し鉄」というインパクトのあるタイトルと、所狭しと並べられた駅スタンプの数々に圧倒されます。これまで自分が訪れた場所や、いつか行きたいと思っていた場所のスタンプを探していると、つい時間を忘れてしまいます。まるで旅行とスタンプラリーが永遠に続くような錯覚に陥ります。最近では、大阪万博のスタンプも掲載されていて、私も万博に行ったときにスタンプを探して楽しみました。 さらに驚くべきはその更新頻度です。50年近くにわたって全国を回り、これを続けていらっしゃるなんて、その行動力と鉄道に対する情熱と愛にただただ驚かされるばかりです。
前島