

ようこそ!#好きがつながるプロジェクトへ。ここでは情熱とこだわりによって磨き上げられた、好きがあふれるホームページを紹介しています。
1990年代、インターネットが「誰もが自由に表現できる場所」として熱狂的に迎えられた黎明期から、その歩みを見つめてきた
INTERNET
Watch編集部が、現代の標準化されたデザインとは一線を画す、あの頃の「熱量」と「凄み」を持つ個人サイトを厳選。
共通のレイアウトにコンテンツがはめ込まれたSNSなどとは違う、ページ全体に詰まった「好き」や「気になる」が画面からあふれ出しそうな勢いの、「世界観がすごい」と編集部員が感じた個人ホームページを紹介します。
☆ 街の温泉めぐり ☆
ちょいとひと浴び
INTERNET Watch
編集部首都圏暮らしで近所の銭湯・サウナ・入浴施設めぐりが好きな方は多いと思いますし、情報サイトも多数あります。こちらの管理者のSpaMarさんは、日本温泉協会会員、日本温泉科学会会員、温泉保養士、温泉入浴指導員といった肩書もお持ちの温泉の専門家で、ほかの情報サイトとは一線を画す専門的な内容が記されています。近所の天然温泉をうたう施設がどういう温泉を使っているのか、という知識を得たうえで施設を巡ったら、湯上りの感じも変わりそうです。
ホームページの紹介このホームページでは、東京や神奈川をはじめとする街の中にあって気軽に入れる温泉を中心に、近くで宿泊しなくても気軽に温泉に入ることができる「温泉銭湯」や、学校や仕事の帰り、休日に利用できる「日帰り温泉施設」が紹介されています。
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都道府県・地区町村別に温泉施設がテーブル組みのテキストデータでリスト化されていて、地図上で温度別に場所も確認できます。

施設名を選択すると、外観写真や、泉質の詳細、交通アクセスなど一通りの基本情報と共に、実際に訪問した日や、訪問時の感想が書かれています。

管理者
SpaMarさん東京や神奈川をはじめとする街の中にある気軽に入れる温泉を中心に紹介。 街の中にも気軽に入れる温泉がたくさんあることを皆さんに知ってもらいたいことから始めました。
日本を旅する
心に残る風景を探して各地を歩きます
INTERNET Watch
編集部2007年から、ほぼ同じ形式で更新されているホームページ。パッと見では淡々と続けられている印象ですが、写真の点数の多さや丁寧に書き込まれたキャプションから、最近よく使われる言葉でいえば「解像度」高く丁寧に旅の記録を残そうとされている姿勢が感じられます。きっと管理者のくろさんにとっては、このホームページを更新することも旅の一部、生活の一部として定着しているのだろうな、と思いました。
ホームページの紹介都会を忘れたい時には山小屋で、宿代を節約したい時は車中泊、時間のない時には寝台列車で寝ながら移動、そして、たまには高級旅館にも泊まってみたいと思いながら…絶景や感動を求めている旅が記録されています。
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登山日、ルート、所要時間に合わせて、たくさんのイメージ写真と共に詳細にレポートされています。

過去、TOPページに掲載していた画像一覧 山や川が紅葉やさくらなどとともに、情感が感じられるページです。

管理者
くろさん主に登山のレポートです。 日本アルプス縦走、高山植物や紅葉などを求めて歩く山旅、山中で楽しむキャンプ、首都圏近郊の低山ハイキング、下山メシやクラフトビールを楽しむハイキングなど、日本全国の山をのんびりゆっくり歩きながら見つけた風景の写真を載せています。
60年代 懐かしの宝箱
想い出の時を求めて
INTERNET Watch
編集部好きなことを突き詰めて、ここまでホームページを作り込めるのがすごい。昭和レトロってこういう感じ、という不思議な説得力があるデザインもすごい。管理者の初恋天使さんは1961年に小学一年生だったとのこと、当時の思い出のコレクションを、家に遊びに行って見せてもらっているような感じで、時間を忘れていつまでも「入り浸って」しまいたくなります。
ホームページの紹介このホームページは1960年代を中心にいろいろを研究したサイトです。懐かしい当時の文化やエピソードまた1960年代などの風景を模型製作再現してジオラマも掲載しています。
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テレビや少年週刊誌をはじめとして1950年代頃生まれ1960年代に開花し今に至るもの、それらがまた多くの文化を生んだもの、特に当時の子ども視線の文化を中心に多数そろっていて、500ページほどのコンテンツがあります。


初恋天使さんが3歳から興味を持ち始めたという鉄道模型越しに、60年代の生活が再現されています。また、当時の食文化やスポーツ、テレビ番組など、60年代の生活の情報が詰まっていて、短時間では読み切れないほどの情報量です。

管理者
初恋天使さん実際に私の巡り逢えなかった当時の未来にこのサイトの発信から行き着いた事例もあります。
https://mtomisan.my.coocan.jp/page010.html
15年ほど前、取材を受けた記事が自分のサイトについてまとまっています。
http://ascii.jp/elem/000/000/599/599073/
取材者が今はデジタル遺産で著名な古田雄介氏。その時のお話もあってコンテンツとして記憶は時代を越え知を伝えて行くと考えるようになりました。
これらのホームページは
@nifty ホームページサービスで作られています
Windows 95の登場などによって個人のインターネット利用が広がり始めた1995年頃より、個人ホームページも徐々に増え始めました。最初期にはHTMLを勉強して全てを「手打ち」する必要がありましたが、やがて「ホームページビルダー」などの作成ソフトも登場し、作品の発表や趣味の共有、訪問者との交流など、思い思いに楽しむ人が増えていきました。
1990年代後半~2000年代前半には「魔法のiらんど」「Cafesta」など、ウェブ上に自分の「ホーム」になる場を作り、交流を楽しめる簡易ホームページサービスが次々と生まれました。この頃のインターネットユーザーは、好きな個人ホームページの掲示板やチャットルームで、多くの時間を過ごしていたのではないでしょうか。
その後、2003年末からは「ココログ」などのブログが、さらに同じくらいの時期から「mixi」などのSNSが登場し、多くのユーザーを集めるようになって、今に至ります。
こうした変遷の中で、今でも変わらない個人ホームページの魅力とは何だろう?と考えるとき、「自分の世界観を思う存分反映して作り込めること」が、1つの答えになるのではないかと思います。
ブログやSNSの大きな魅力に、「手軽さ」があります。また、収益化を目指したり、フォロワーを集めてインフルエンサーになったり、プロのクリエイターとして活躍するきっかけとしたりする例も数多くあり、「実利」を狙いやすいことも挙げられるでしょう。
これに対して、個人ホームページは作るのに結構な手間と時間を要します。その代わりに、隅々までを自分の好きなデザインやコンテンツの構成にできる高い自由度があります。バズったりインフルエンサーになったりするのはちょっと難しいかもしれませんが、自分の作り込んだコンテンツを気に入ってアクセスしてくれた相手との交流を楽しむのは、格別の楽しさがあるはずです。
例えば、手仕事が好きな人、凝り性を自認する人、こだわりを通すことに気持ちよさを感じる人などは、個人ホームページ作りを一度経験したら、その魅力を感じることができるかもしれません。
そんな個人ホームページの魅力があふれた、「世界観がすごい」と感じる3つの個人ホームページを、今回推薦させていただきました。
INTERNET Watch編集部 編集長 山田貞幸
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