ホームページはブログや動画以前のサービスではなく、全く別の文化である。
今回、ニフティにある個人ホームページを拝見して、そう強く感じました。その「ホームページ的なもの」ってクラフトビールに似てるんですよね。手作り感とスロー、そして対象への敬意。
このあと紹介するホームページは、ラジオの電波を傘で捉まえて、雑草と思われているセイダカアワダチソウの一生を観察し、駅のすみっこにあるちょっとした庭に注目しています。
どのホームページもこの世界で起きていることを観察しています。世界への興味があふれている。そして自身が体験したことを落ち着いた文章でまとめています。反射的な文章ではありません。 この自然への敬意とスローと手作り感。まさにクラフトビールです。
そんな「ホームページ的」なホームページを3つ選びました。
身近な世界がこんなに豊穣だったなんて、もうなんだか焦ります。
正統派ホームページのクラフト感を味わってください。
林雄司
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「傘ラジオ」
日用品でラジオを作ろう
デイリーポータルZ
編集長
林雄司氏特にじっくり読んだのはPDFで配布されている傘ラジオテキスト。なぜ傘でラジオを受信できるのか、電源が要らないのかが分かります。
だってもう解説の始まりが、「この世のすべてのものに電気の性質が備わっている」とまるで叙事詩です。傘ラジオを入り口に電磁波という仕組みのすごさに静かに唸りました。本当は中学校の理科の時間に気づくべきことですが。
傘ラジオのアレンジバージョンを紹介するなかに、目隠しで傘ラジオを作るという動画もアップされています。
このホームページの作者の方は、デイリーポータルZの2004年の記事に協力していただきました。まだまだご活躍のようで嬉しいです。私たちも続けております!
ホームページの紹介小学生でも作れるAMラジオを紹介しています。ゲルマラジオなのですが、傘を巻き枠にしたアンテナコイル、傘の軸とアルミホイルで作ったバリコンが特徴的な、はんだ付け不要の工作になっています。アンテナコイルが大きいので「ゲルマラジオにしては良く聞こえる」と驚かれます。
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傘ラジオホームページ
管理人さん自分で作ったラジオが聞こえたときの感動を味わってもらいたいと思っています。日用品でも電気の法則に従うような作りにすれば立派な電子部品になるという、教育的な視点も重視しています。
さまざまな関連実験の中から面白い発見もありました。光を当てたLEDが検波に使えるというのがその一つです。 -
「野花の写真帳」
デイリーポータルZ
編集長
林雄司氏「花の二十七変化」ではセイタカアワダチソウの一生を27枚の写真とともに追ってます。若い葉から黄色い花を咲かせて枯れるまで。「雑草」でくくられがちな身近な植物をここまで細やかに観察していることに大げさですが感動しました。雑草なんて草はない、そんなポエムを綴りたくなります。
そして写真についている文章がすごくいいんです。
ホームページの紹介このホームページは野や山で出会った花のフォトアルバムです。
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サイト管理者
ほととぎさん学生の頃から好きで撮っていた花の写真ですが、ようやく納得のいく作品が少しづつ撮れるようになったころ、フィールド仲間に「ホームページを作ってみない?」と誘われ、1998年にこのホームページを開設しました。
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「ローカル駅の坪庭」
デイリーポータルZ
編集長
林雄司氏坪庭?と思って拝見していましたが、気づいた瞬間に息を呑みました。
確かに、駅のホームの端っこに庭みたいになっているところが、ある!
視界には入っていたのに見てなかったものを見せつけられました。
このホームページを見てからは、駅を見たときに「ホーム」「改札」などに加えて「坪庭」というラベルができました。世界が広がったといっても過言ではありません。
感心しすぎてちょっと悔しいです。坪庭は庭として現存しているところもあれば、放置されて元・庭になっているところもあります。直接的には書いてませんが、なくなりつつある文化への憧憬を感じます。
こういう穏やかな文化があったことの貴重な記録だと思います。ホームページの紹介昭和40年代後半から撮った中小私鉄や国鉄カメラはフィルムからデジカメへ鉄道模型はZゲーシから15インチまで伊勢神宮から常夜燈、舞楽へ街道歩き、街歩きから食べ歩き、地酒、コミバスへと広がる京都はインバウンドで、屋根神様等一部休止中
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サイト管理者
常夜燈さん中小私鉄(殆どが廃止)と集めたフィルムカメラから始めたが、退職後、いろんなジャンルに手を出し青春切符であちこち出掛けた。旧街道歩きで、峠への道が途中で無くなり迷ったり、いきなり猪が出て来たり。おかげでデジカメを4台潰し現行デジカメも最近怪しい。集めたデジカメが600コ位になり「どうするの?」と言われている。旧遊郭まで手を出したが孫が大きくなったので止めようかと考えている。小学生の自由研究の延長と思って気楽にやってます。
これらのホームページは
@nifty ホームページサービスで作られています
2002年に開始された「日常のどうでもいいこと」を大真面目に追求する老舗の読みものサイトです。
編集長の林雄司さんは元ニフティ社員で、ニフティ在籍時代にデイリーポータルZを立ち上げました。
実生活には全く役に立たない「無駄」なことへの圧倒的な熱量で「パンを光らせる」「鳩の視点になってみる」といった、ふとした思いつきを数日かけて検証し、淡々としたおもしろ記事に仕上げています。
SNSで毎年話題になる「地味ハロウィン」の発祥としても有名。過激さや効率を求めるネット文化とは一線を画し、独自の「ゆるさ」と「知的な観察眼」を貫くスタイルは、多くの熱狂的なファンに愛されています。
忙しい日常の中で、「世界にはこんなに面白い無駄があるのか」とホッと一息つける、ネット界のオアシスのような存在です。
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