電力節約のマメ知識

2017年03月06日

花粉が気になる季節! 空気清浄機の電気代はつけっぱなしでも大丈夫?

電気

日に日に暖かくなる春の初めは、スギ花粉が飛び始める季節でもあります。この時期、家で快適に過ごすためになくてはならないのが空気清浄機。今回は一般的な家庭用空気清浄機について、電気代や購入時のチェックポイントを見ていきます。

◆電気代など空気清浄機のコストはどれくらいかかる?

まず、空気清浄機の消費電力と電気代をチェックしていきましょう。

空気清浄機の国内主要3メーカーから1機種ずつ、「中」または「標準」モードで使ったときの消費電力と、1kWh=27円(税込)で算出した1時間当たりの電気代を例として挙げます(消費電力と電気代はモードによって異なります)。

●シャープ/FU-G51-W(空気清浄適用床面積の目安:〜24畳)
・消費電力:10W
・1時間当たりの電気代:約0.27円

●ダイキン/MC80T-W(空気清浄適用床面積の目安:〜29畳)
・消費電力:14W
・1時間当たりの電気代:約0.38円

●Panasonic/F-PXM55(空気清浄適用床面積の目安:25畳)
・消費電力:11W
・1時間当たりの電気代:約0.3円

空気清浄適用床面積の違いなどによる差はありますが、1時間当たりの電気代はいずれも0.5円未満。エアコンなどに比べるとかなり安価です。単純計算で、24時間つけっぱなしにしても1日当たり約6.48〜約9.12円、1か月=30日当たりでも約194.4〜約273.6円と、家計にとても優しい家電ということがわかります。

電気代のほかにもうひとつ、空気清浄機を使用する際には必要なコストがあります。それは「集じん(集塵)フィルター代」です。

上で挙げた機種の交換用集じんフィルターの希望小売価格は、いずれも税抜4,500〜5,500円。安価とは言えない価格ですが、3機種とも交換の目安が約10年となっており、1年当たりのコストとして考えるならば家計に大きく響くほどではありません(機種を問わず、空気清浄機の使用状況によってフィルターの寿命が早まることがあります)。

機種によっては、脱臭フィルターなどを交換する必要があるほか、メンテナンスの方法や頻度なども異なります。購入の際にはそのあたりもチェックするとよいでしょう。

◆空気清浄機購入時の4チェックポイント

フィルターの交換時期やメンテナンス方法のほかにもチェックしたい、空気清浄機を購入するときの4つのポイントを紹介します。

(1)「空気清浄適用床面積」をチェック!
「空気清浄適用床面積」とは、空気清浄のスピード(集じん力)を表す数値です。一般社団法人 日本電機工業会の規格によると、規定の粉じん濃度の汚れを30分でどのくらいきれいにできるかを基準に、その空気清浄機が対応した部屋の広さを表しています(天井の高さ2.4mで算出)。

つまり、適用床面積が大きい機種ほど速く部屋をきれいにできます。多くの場合、「畳」で表されますが、空気清浄機を使う部屋の広さを意味しているわけではないので、購入の際には注意が必要です。

(2)「風量」をチェック!
「風量」は空気清浄機の基本スペックともいえるものですので、必ずチェックしましょう。この数値が大きいほど速く空気が循環します。

(3)「気流」をチェック!
高スペックの機種を購入しても、空気がうまく循環しなければ空気清浄機の性能は十分に発揮されません。購入時には「気流」の設計がどうなっているかを確認しておきましょう。

空気清浄機は一般的に本体正面の空気の循環が得意なことから、部屋の短辺の中心に設置するほうがよいとされています。それに加え、背面吸気・背面排気方式の機種なら壁から離して置くなど、使用する際には購入機種の気流に合うよう置き場所を考えましょう。

(4)「運転音」をチェック!
たとえば上記3機種を、それぞれ一番弱いモードで使ったときの運転音は16〜18dbです。全国環境研協議会騒音小委員会の資料によると、騒音が高い例として90dbのパチンコ店内、低い例として30dbのホテルの室内が挙げられています。購入時にはこのような指標を目安に運転音を確認してみてください。

エアコンなどに比べて電気代が安価な空気清浄機は、花粉の季節の強い味方。スギ花粉が飛び始めるこの季節は、空気清浄機の力が発揮される時期でもあります。購入の際にはチェックポイントをぜひお役立てください。