電力節約のマメ知識

2016年07月01日

PC周りは意外に節電の宝庫!

電気

 仕事だけではなくプライベートでも使うことが多いPCですが、消費電力が高めのわりには、あまり節電・節約を意識している人が少ないように感じます。よく見かけるところでは、「スリープが節電にいい」などの意見があったりしますが、果たして本当にそうなのでしょうか? 

 PCに関して節電・節約に関するには、どのような方法があるのでしょうか?

◇PCの消費電力はどれくらいか

 PCは消費電力が高いといわれても、実際にはどれぐらいの電気代がかかっているかを、しっかりと把握している人は稀だと思います。そこで、一般的なデスクトップ(Windowsマシン)を例に考えてみましょう。

 デスクトップPCの消費電力はおよそ100W程度で、これに待機電力が約2.3Wほどかかります。1日に3時間使用した仮定すると、1日あたり約307Wで約9〜10円、1カ月に換算すると270〜300円ほどの電気代が発生します。

 総務省の統計によりますと、日本の一般家庭の電気代は平均1万円前後ということなので、総電気代に占めるPCの割合は、約3%前後になります。

 ちなみに、ノートPCの場合はデスクトップよりも消費電力は少なく、1日3時間、1カ月使用した際の電気代は約60〜70円となり、デスクトップよりも省エネかつ、電気代が節約できます。

◇短時間なら「スリープ」、長時間なら「シャットダウン」が最適

 PCの節電方法として話題となることが多い「スリープorシャットダウン」問題。席を離れる時間に応じて迷っている人も多いとは思いますが、どちらが電気代をより安くできるかは気になるところです。

 そもそも「シャットダウン」は完全に電源をオフにする行為、「スリープ」はメモリに作業内容を一時的に保存しながら低消費電力状態で待機する状態のことです。こう説明しますと、シャットダウンのほうが消費電力を減らせそうに感じられますが、実はPCで最も電力を消費するのは電源のオン・オフ時なのです。

 つまり、短い時間でシャットダウンと起動を繰り返すと、必要以上に電力を使ってしまうことになります。ここで重要となるのが、作業を中断する「時間」です。

 PCから離れる時間が長時間におよぶ場合は、シャットダウンをしたほうが消費電力を抑えられますが、短い時間なら、スリープをさせたほうが消費電力は低くなる傾向にあります。

 目安となる時間は、マイクロソフト社の調査によると90分が分岐点となり、90分以内の作業中断であれば、スリープを利用したほうが節電・節約に効果があるようです。

◇ディスプレイの明るさが消費電力を大きく変える

 PCを節電・節約しながら賢く使用するには、ほかに「ディスプレイの明るさ」にも注目してください。普段は何気なく利用しているモニターですが、明るさによって随分と消費電力が変わってきます。

 モニターの明度別に調査していくと、明るさ(輝度)100%の状態に比べて輝度を40%にした場合、約20%強の節電になり、モニター全体の消費電力で見れば、40%近くもの節電効果が得られます。

 もちろん、節電ばかりに注意が向いて画面が見えづらくなってしまうのは本末転倒ですが、支障が出ない程度に画面を暗くするというのも、ひとつの方法かもしれません。PCの節電対策の中で、大きな効果が見込める手段となっています。

◇Windowsなら「省電力オプション」を活用しよう

 その他の節電方法には、「風通しを良好にする」「通気口をこまめに掃除する」などの方法があります。

 それぞれ簡単に説明していくと、風通しと通気口はセットのようなもので、PC内部の熱が上がりすぎると無駄に電気代がかさんでしまうため、PCの周りにはあまり物を置かずに風通しをよくし、本体裏側にある通気口は、熱がこもらないよう常にクリーンな状態であることを心がけましょう。

 またノートPCの場合は、電気料金の契約プランによっては、ピークタイムを迎える前に「電源を抜く」という手段も効果が見込めます。

 Windowsには「省電力オプション」が標準装備されていますので、自分の使用環境にあったセッティングをしておけば、面倒な手間を減らして、より賢く節電・節約ができます。今一度、見直してみてはいかがでしょうか。

※記事内容はあくまで検証に基づいたもので、必ずしも効果などを約束するものではありません。



記事提供:@niftyでんき