電力節約のマメ知識

2016年11月21日

改めて考える「アルカリ乾電池」と「マンガン乾電池」の違いと利用法

電気

 乾電池には「アルカリ」と「マンガン」の2種類ありますが、何がどう違うのか、しっかり理解している人は意外と少ないのでは? そこでアルカリ乾電池とマンガン乾電池の作りや特性の違い、それぞれどのような使い方が効率的なのかを説明していきます。

◆アルカリ乾電池とマンガン乾電池の違いは?

 さまざまな場面で利用する機会がある乾電池だが、2種類の違いについては、アルカリのほうが値段が高いから長持ちしそう、マンガンは安いから電圧が弱いのでは、程度のイメージしかない人が多いのではないでしょうか。

実際のところ、アルカリ乾電池とマンガン乾電池の違いを詳しく知らなくとも、使う上で困ったことになるという事態はそうそうないのも事実です。しかし、両乾電池の違いと特性を知っておけば、効率よく利用できるというもの。

では、アルカリ乾電池とマンガン乾電池の違いは、どこにあるのでしょうか。

どちらの乾電池も中に入っている材料はプラス極材料に「二酸化マンガン」、マイナス極材料に「亜鉛」を使っていることは共通しています。しかし、材料の量や形、部品、作りが両者では異なるほか、使用面でも違いがあります。

・アルカリ乾電池
パワーと持久力があるのが特長。大きな電流を必要とする機器に向いていて、連続使用する機器に最適と言えます。
・マンガン乾電池。
大きな電流を必要とする機器には不向きですが、休ませながら使うと電圧が回復するという特徴があります。小さな電流で動く機器や、休み休み使う機器などの利用に向いています。

◆アルカリ乾電池とマンガン乾電池にあった使用機器とは

2種類の乾電池の違いと特性がわかったところで、アルカリ乾電池とマンガン乾電池の使い分けについて見ていきましょう。 

大きな電流で、連続使用するのに向いているというアルカリ乾電池は、
・デジカメ
・ワイヤレスマイク
・ヘッドホン
・ねじ回しやミキサーといったモーターを使用しているもの
・シェーバー
・携帯ラジオ

など、精密機器やオーディオ系のアイテムと相性がよく、ほかにも乾電池を入れて走るおもちゃなどにも使い勝手がいいようです。

反対に持久力はないものの、休ませることでパワーが回復するというマンガン乾電池なら、
・リモコン
・掛け時計や置き時計
・インターホン
・カセットコンロ
・ ペンライト

といった大きな電力を必要とせず、また連続して使わないような機器で使用するのに向いているようです。

◆アルカリ乾電池とマンガン乾電池の併用はNG!

 紹介した乾電池の使い方はあくまで目安であり、たとえば電流をあまり必要としない懐中電灯などは本来マンガン乾電池が向いています。ですが、長時間頻繁に点灯したままにするような使い方をするのであれば、アルカリ乾電池のほうが適しているということになります。また、アルカリ乾電池の使用が制限されていない懐中電灯でアルカリ乾電池を使用すると、点灯時間がのびるというメリットもあるようです。

なかにはアルカリとマンガンという2種類の乾電池を併用する人もいるかもしれませんが、基本的にはオススメできません。

仮に一緒に使った場合、お互いの特性が異なるため、電力が弱くなったマンガン電池を回復させようとして、本来は長持ちするはずのアルカリ乾電池の寿命が短くなってしまう……など、長所が生かされず電池の無駄遣いになりがちです。最悪、使用している機器が故障してしまうことも。

アルカリ乾電池とマンガン乾電池は特性に違いがあり。それぞれ長所にあった機器で使うことにより、最大限に能力を発揮できるはずです。皆さんも、乾電池選びの際に参考にしてみてください。



記事提供:@niftyでんき