電力節約のマメ知識

2017年01月06日

電動アシスト自転車の手間やコストは、実際のところどれぐらい?

電気

電動アシスト自転車は楽だろうけれど、実際に導入した場合のコストはどれぐらい? 充電時間は? 使用上の注意点は? など、電動アシスト自転車に関する疑問点を調べてみました。

◆電動アシスト自転車の利便性はバッテリーの選び方が大きく変化

街中でも見かける機会が多くなった電動アシスト自転車を、そろそろ導入してみたいとお考えの方も多いでしょう。でも、普通の自転車とは違い、デザインや大きさだけで選ぶと後悔しかねないことをご存知ですか?

電動アシスト自転車は、バッテリーの電動アシストで楽にペダルをこぐことができます。つまり、バッテリーは電動アシスト自転車のキモ。バッテリーの選び方次第で、電動アシスト自転車の利便性が大きく変わってくるのです。

電動アシスト自転車を購入する際には、どの自転車にするかだけでなく、バッテリー容量にもいくつかの選択肢があります。

たとえばPanasonicの人気の電動アシスト自転車「ビビ」シリーズには、バッテリー容量が16.0Ah(アンペアアワー・※1時間で流れる電流)・12.0Ah・6.6Ahと3種類あります。それぞれのポイントを以下に比較してみましょう。

*1回の充電で走れる距離(※パワーモード)
・16.0Ah:約59km
・12.0Ah:約44km
・6.6Ah:約26km

*充電が必要になる頻度の目安
・16.0Ah:3週間に一度
・12.0Ah:2週間に一度
・6.6Ah:1週間に一度

*充電時間
・16.0Ah:約6時間
・12.0Ah:約4時間半
・6.6Ah:約4時間

数字だけ並べられてもピンとこないかもしれませんが、たとえば毎日スーパーへ買い物に行ったり、通勤通学で駅まで往復し、ちょっとコンビニに立ち寄る程度の使い方なら、走行距離は1日5km程度でしょう。

初期の電動アシスト自転車は、バッテリー容量が4Ah程度と小さなものでした。それでも、上記のような使い方で4〜5日は充電が持ちました。進化した現在のビビなら、小容量の6.6Ahモデルでも週5日は大丈夫なはずです。

◆コストが原付バイクの10分の1ですむ電動アシスト自転車は、賢く使えばとてもお得な足に

まずはご自身の利用頻度と距離を考え、適正なバッテリー容量を探りましょう。基本的にメーカーは「イメージよりも大きなバッテリー容量を」と推奨しています。

というのもバッテリーは、充電するたびに消耗していきます。また、まだ残っているのに充電すると、消耗具合が大きくなります。

3日に1度程度、往復で1km程先のコンビ二まで乗るような使い方でしたら、バッテリーを使い切るのは簡単ですし、充電の頻度も少なくて済みますが、通勤通学で長めの往復8km走行する方なら、月〜金曜の5日間で40km。12.0Ahモデルで6日目も使おうとすると、4km分の容量を残したまま、週一で余分な充電しなければなりません。

こうした半端な充電の繰り返しは、バッテリーの耐用年数を短くしてしまいますし、充電頻度も増えてしまいます。一般に、電動アシスト自転車のバッテリーは800〜900回ほど充電できると言われています。

そう聞くと10年近く使えそうですが、バッテリーは消耗すると減り方が早くなります。ある程度まで消耗すると、走行可能距離が一気に短くなるので、実用的な年数は3〜4年と考えられています。その上半端な容量を残しての充電で、耐用年数を縮めているとさらに短くなってしまいます。

なので、連日一定以上の距離を走るような人は充電の頻度を減らすために、できるだけ大容量のバッテリーを、使い切ってから充電する事を心がけましょう。

交換用バッテリーの価格は、3万円前後。安い買い物ではありませんから、少しでも長持ちさせたいものです。

ちなみに、電動アシスト自転車と原付バイクを比べると、ランニングコストはおおよそ10分の1だと言われています。充電に必要な電気代+交換バッテリーと、ガソリン代だけの比較ならさほど変わりませんが、税金や保険、消耗&故障部品の交換費用まで考えると、電動アシスト自転車のほうが圧倒的に安上がりなのです。

それほど便利な電動アシスト自転車を、間違った使い方で高い買い物にしてしまってはもったいない。10万円を超える高級自転車ですから、バッテリーの特性を知り、とことん賢く使いましょう。



記事提供:@niftyでんき