電力節約のマメ知識

2017年01月06日

暖房時のエアコン、設定温度は何度がお得なのか!?

電気

「冷房は設定温度を上げれば電気代が安くなる」という話題は、実際に試してみて、本当に電気代削減に成功した人が続出しました。それでは、その説は暖房でも同じなのでしょうか。

◆エアコンは、こまめにスイッチをオン/オフすると節約どころか電気代が高くなる!?

極寒の地域などではエアコンによる暖房は効率が悪いと言われていますが、ただ首都圏など、極寒ではない地では手軽なエアコン暖房でしのいでいる人が多いと思います。暖を取るのにエアコンを利用するのは、賃貸住宅などで設備の一環としてエアコンが付属していて新たに暖房機器を用意する必要がない、よほどのことがない限り火事の心配がないといったことが主なメリットです。

とはいえ気になるのは電気代。寒くなればなるほど、つけっぱなしにしたくなるものですが、常にエアコンが動いている状態に不安を覚えて、こまめにスイッチをオン/オフしている人も多いのではないでしょうか

ところが、これは逆効果。スイッチをオン/オフすればするほど、実は電気代は高くなってしまいます。理由としては、なによりも起動時に電力を大量に使うから、ということが大きく、その理屈は、“夏場のエアコン冷房をつけっぱなしにしておいた方がお得”というのと同じです。

◆24時間つけっぱなしでも問題ないエアコンの“賢さ”

同じ電気を使った暖房に電気ストーブ・ファンヒーター、ハロゲンヒーターやホットカーペットなどがありますが、それらは常時およそ1000〜1500Wの電力を消費します。つけっぱなしにすればそれだけ電気代がかかるので、こまめなスイッチオン/オフが有効な暖房機器です。

ところがエアコンは使い方が根本的に違います。温度差分の暖房を常にマイコン制御(※マイコンとは家電製品などを制御するために使われる半導体チップのことで、“頭脳”のようなもの)で行われていますが、日進月歩でそのコンピュータ部分は進歩しているので、人間が判断するよりも賢く電力消費量を抑えてくれるようになっているのです。

どのような仕組みなのかを簡単に説明すると、一定の設定温度に達した時点で電力消費量を一気に控えて、温度キープだけの運転に切り替わります。エアコン起動時はおよそ1500W(※各メーカーの平均的な数値)程度の電力消費が必要ですが、室温が安定すると300〜500W程度の電力で運転するようになります。

つまり、人間が電源をコントロールするよりも効率のいい節電を自動的に実施してくれているため、ほとんどの場合、エアコンはつけっぱなしにしておいた方が節約につながるケースが多くなります。

◆さらに節約したいならエアコンの設定温度を見直す

とはいえ電気代を少しでも安く抑えたいという気持ちもわかります。そんなときにはスイッチをオン/オフするのではなく、設定温度を我慢できる限界まで下げるのがオススメです。

エアコンは指示通りの温度に向かって運転するので、目標温度を下げれば下げるほど、お得にはなります。室内での服装や体を温める食べ物などで工夫すれば、1℃程度の温度差はなんとかなりやすいもの。環境省によると、暖房時の設定温度を1℃下げることによって約10%の消費電力の節約になるそうです。これは積み重ねるとかなりの大きさになります。

節約を意識する場合は、エアコンの暖房設定は20度に設定を目安にしましょう。どうしても寒い場合は湯たんぽを使ったり、こたつのような部分暖房がオススメです。少しだけ我慢して電気代を抑えましょう。

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※ 記事内容は2016年12月現在の情報を基に作成。



記事提供:@niftyでんき