2017年05月24日
エアコンの「ドライ(除湿)機能」…実際どんなもので冷房よりもお得なの?
エアコンには「ドライ(除湿)機能」と「冷房機能」がついているのが、一般的です。どちらも暑い日につけると室内を涼しくしてくれますが、実際には何が違うのでしょうか。そして、どちらが電気代が安くすむのでしょうか?
◆冷房とドライ機能の違いは?
冷房とドライ(除湿)は、その名前の通り、機能における一番の目的が異なり、冷房が「室内の空気の温度を下げる」ことが主目的なのに対し、ドライは「室内の空気の湿度を下げる」ことを考えた機能となっています。
では、どうしてドライ機能を使うと部屋が涼しくなるのかといいますと、空気中に含まれる水分量は温度によって決まり、温度が高いほど多くの水分をたくわえられます。
そのため、空気の温度を下げていけば水分量も減っていきますから、エアコンでは湿度の高い空気を吸い込み温度を下げてから再び放出しているため、部屋の湿度を下げるのと同時に、冷房ほどではないですが、室内の温度が下がるのです。
◆ドライ機能は「弱冷房除湿」と「再熱除湿」の2種類
ここまではご存じの方も多いとは思いますが、実はドライ機能には「弱冷房除湿」と「再熱除湿」の2種類があります。どちらも湿度を下げる仕組みは同じですが、エアコンから再放出される空気の温度が異なります。
一般的なのは弱冷房除湿で、温度を下げるために少し冷たくした空気を室内に戻しますが、再熱除湿は空気内の水分量を減らすために温度を下げた空気を、部屋へ排出する前に適温に温め直す機能を備えた除湿のことを指します。
所有しているエアコンの機種にもよりますが、どちらの除湿機能も搭載されているようでしたら、湿気はあるけどちょっと肌寒い梅雨時期などは再熱除湿、台風時期のように暑さも湿っぽさもあるような季節は弱冷房除湿を使うと、より快適に過ごせるはずです。
◆ドライと冷房、電気代はどちらがお得?
ドライや冷房を使う際、やはり電気代は気になるところで、よくドライの方が冷房よりも電気代が安くすむという話を耳にしますが、実際はどうなのでしょうか。
出力2.8kWの一般的なエアコンで、設定温度24℃にして1時間あたり運転した場合の電気料金を計算すると、冷房は約11円、弱冷房除湿が約4円、再熱除湿については約15円と算出できます。
つまり、電気代という観点から見ると、「弱冷房除湿→冷房→再熱除湿」の順番に。冷房よりもドライの方が電気代がかからない、というのは必ずしもそうなるわけではなく、どの除湿機能を使っているかがポイントになります。
◆梅雨時期はドライ機能など季節ごとに使い分けよう!
エアコンを使用する時期にもよりますが、冷房とドライは、快適さを優先するか、電気代を優先するかで使い分けるも可能です。
そうはいっても除湿は湿度を下げることがメイン目的で、冷房は部屋の温度を下げたいときに使うのが一般的です。また、梅雨時期などに部屋干しする際は、湿度を下げてくれるドライ機能を使うと効果的です。
両機能をうまく使い分けて、節電・節約しつつ快適に過ごしましょう!
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