電力節約のマメ知識

2017年08月08日

エアコンから聞こえる「ポコポコ・ポンポン」音は異常なの?

電気

エアコンを運転していると、特に冷房時に「ポコポコ、ボコボコ、ポンポン……」という異音が気になりませんか? 故障や不調で電気代が余計に……などと不安な方のために、異音の発生原因と対処法を調べました。

◆エアコンから「ボコボコ」異音が!? 故障ではないので、慌てないように

まず最初に。「ボコボコ音は故障ではありません」。

発生原因は、室外と室内の気圧差にあります。気圧差が大きいと、室外機と室内機を繋ぐドレンホースの継ぎ目から外気が進入しやすくなります。

その外気が室内のエアコンに入り、内部に残っている水を動かすと、ポコポコ、ボコボコ……という音が発生します。エアコンの内部に水は発生するものですから、ある意味、正常動作の指針ともいえる音なのです。

室内と室外の気圧差は、部屋が密閉されているほど大きくなります。なので、一戸建てのご家庭よりマンションなどのほうが、ボコボコ音も発生しやすくなります。引っ越したら異音がし始めた(逆に異音が消えた)という場合は、この違いが考えられます。

また、換気扇を回すと室内の気圧が下がるため、室外との気圧差が大きくなり、ボコボコ音を発生させるといったケースもあります。試しに換気扇の強弱を切り替えてみると、「強」だとボコボコ音が大きくなり、「弱」だと小さくなるかもしれません。

マンションなどでは壁に吸気口がついていて、こうした気圧差対策をしています。が、吸気口のフィルターが汚れていたりすると効果が落ち、外気がエアコンのドレンホースから進入し始めます。

◆エアコンの「ボコボコ」異音対策は簡単&お手軽! DIYでもOK!

このように、エアコンから「ボコボコ、ポコポコ、ポンポン」音がしたりしなかったりする場合には、様々な要因があります。

故障や不調ではないため、そのままにしておいても問題はありませんが……やはり気になりますよね。

かといって、慌てて悪徳業者などに連絡してしまうと、「そりゃ大変だ!」と法外な修理代を要求されたり、エアコンの買い替えを強要されることも……。

では、対策はあるのでしょうか。実はとても簡単です。

室内と室外の気圧差を意識して調整するのは難しく、現実的ではありません。ならば、ドレンホースに外気を進入させなければいいわけです。

こうしたニーズは多いのか、ドレンホースに取り付ける、「ドレン用逆止弁」という専用パーツも用意されています。何やら難しい部品名ですが、代表的な製品名称「おとめちゃん」で通じることも多いとか。

なので、「でしたら、“おとめちゃん”を付けましょうか」などと言ってくれる業者なら安心です。通販やホームセンターなら500?1000円程度で販売されているものですから、工事費を合わせても大した金額にはならないでしょう。

普段からDIYをされている方なら、ご自身でも取り付け可能です。必要な工具はドライバー、カッターナイフ、ビニールテープぐらい。配管用の防水化粧テープまで用意すれば、完璧です。(製品には詳しい説明書が付属しています)

もっと器用な方なら、灯油ポンプを改造して手作りすることも可能です。100均でも売られている(手動)灯油ポンプには、同じ機能の「逆流防止弁」が内蔵されています。その部分を切り出し、ドレンホースに取り付けるわけです。

この説明でピンとこない方は、素直に業者に依頼しましょう。「ボコボコ音が気になるので防止弁(おとめちゃん)を付けて欲しい」と頼めば、すぐに対応してもらえるはずです。