電力節約のマメ知識

2017年08月29日

自然災害時の被害を最小限に食い止める、家電製品にまつわる防災知識

電気

このところ、地震や台風、ゲリラ豪雨などによる自然災害があとを絶ちません。万が一自然災害に見舞われたとき、家電製品による被害を最小限に食い止めるためにできることはなんでしょうか。家電製品にまつわる防災知識を紹介します。

◆どの災害にも共通する事前の備え

地震による倒壊や豪雨による水害などの自然災害は、ある日突然、起きることも多いものです。家電製品全般について、事前に備えておけることをまず見ていきましょう。

◎使用している家電製品の取扱説明書を読んでおく
各家電製品についての安全な使用方法を、事前にしっかり確認しておきましょう。

◎ブレーカーの設置場所を確認しておく
屋外に避難するときは、火災防止のため必ずブレーカーを切りましょう。事前に設置位置を確認しておけば、スムーズに避難することが可能となります。また、家電製品が落下や転倒した場合にも、通電しているか停電しているかにかかわらず、ブレーカーを切るようにしてください。近年では、震度5強相当以上で動作する感震機能付きブレーカーも登場しています。導入を検討してみるのもよいでしょう。

◎使用していない家電製品のプラグは抜いておく
◎洗濯機の使用後は、つないでいる水道の蛇口の栓を閉めておく
プラグについては火災防止、水道の蛇口の栓については地震などで留め金が外れた場合の水漏れ防止につながります。

◎避難経路を確保しておく
自然災害時には、家電製品が転倒したり出火したりするなどで、自宅の避難経路をふさがれしまう状況が考えられます。家電製品が倒れた場合や火が出た場合を想定して、避難経路を確保しておくことが大切です。

◆転倒・落下防止で地震に備える

地震でなにより怖いのは、家電製品の転倒や落下です。下敷きになったり頭に当たったりといった人体への直接的な被害に加え、火災の原因ともなるからです。

以下に気をつけて対策を取りましょう。

◎不安定な場所に置かない
◎落下しやすい高いところには置かない
◎落下する危険があるので家電製品の上に物を置かない
◎ガスコンロなどの熱源のそばに置かない
◎衣類や布団など可燃性のあるもののそばに置かない
◎電気ストーブは「転倒再投入防止装置」が付いているものを使用する


比較的大きく重さもあるテレビや冷蔵庫、衣類乾燥機などの家電製品については、置き場所に注意するとともに、転倒防止用部品などで固定するようにしましょう。固定方法は、それぞれの取扱説明書を確認してみてください。

転倒・落下防止策で見落としがちとなるのが、白熱灯スタンドとヒーターを設置している観賞魚用水槽です。白熱灯や観賞魚用ヒーターが布団や衣類などの可燃物に接触して着火したり、コンセントなどに水がかかってしまうことで出火したりといった事例が出ています。ともに置き場所や置き方には十分気をつけましょう。

◆落雷に備える

落雷による家電製品の故障などの被害を最小限に抑えるためには、

(1)プラグをコンセントから抜いておく
(2)(1)のほかに雷の通り道となる電話線やアンテナ線も抜いておく
(3)(1)、(2)が難しい場合には、雷ガード機能付きの電源タップなどを使用する(*1)


といった方法があります。

また、火災保険などには落雷被害を補償する保険が付けられるものもありますので、確認してみましょう。

*1:電圧が高い落雷に見舞われたとき、機種によっては家電製品を保護できない場合があります。

◆冠水してしまった家電製品は要注意!

水害などにより家電製品が冠水してしまった場合には、漏電の危険性が生じます。感電事故を招きかねませんので、使用可能な状態に見えても通電は絶対にやめましょう

一見、乾燥しているようでも、内部が乾燥していなかったり泥や塩分などが残っていたりすると発煙や発火のおそれも出てきます。必ず点検・修理を受けてから使用してください。

備えあれば憂いなし。避難所の確認や防災用品、非常用食品、水などの準備に加えて、家電製品周りもしっかり対策して自然災害に備えましょう。