電力節約のマメ知識

2017年09月26日

補助金などで節電をあと押し! 知って得する一般家庭向け省エネルギー支援事業

電気

国や地方自治体では、補助金などさまざまな省エネルギー支援事業を行っています。「補助金」「支援事業」と聞けば企業向けと思われがちですが、一般家庭向けの支援事業もあります。

◆白熱電球とLED電球を交換!〜東京都の話題の支援事業

まずは東京都が行っている話題の支援事業から見ていきましょう。

2017年7月10日にスタートした「家庭におけるLED省エネムーブメント促進事業」は、家庭で使用中の白熱電球2個以上とLED電球1個が交換できるというものです。交換手順は以下のとおり。

(1)「都内に住所を有する18歳以上の都民」「36W以上の消費電力がある白熱電球」といった、いくつかの条件に合っていることを確認
(2)2個以上の白熱電球と運転免許証などの本人確認書類を持って、近くの参加協力店へ
(3)参加協力店で本人確認を行い、持参した白熱電球とLED電球を交換する
(4)参加協力店から省エネに関するアドバイスを受ける

このとおり、交換はいたって簡単です。2017年9月11日からは、高齢や病気などで本人が参加協力店に出向くことができない場合の代理受領も可能となります。

手軽さに加え、都知事と人気タレントによるPR動画も話題となり、LED電球の交換実績は事業開始後35日間でなんと6万5,953個!

節電に効果的と知ってはいても、販売価格が割高なことなどからLED電球への交換になかなか踏み切れないでいた、という人にもぴったりな支援事業といえます。

交換期間は事業開始から1年間の予定ですが、用意した100万個のLED電球がなくなり次第終了となるようです。「東京都地球温暖化防止活動推進センター」のホームページなどで条件を確かめたうえで参加してみましょう。

◆「エネファーム」「住宅」「クリーンエネルギー自動車」の三本柱!〜国の支援事業

続いては、国が実施しているものを紹介します。記事作成時点(2017年9月上旬)で募集が行われている国の一般家庭向け支援事業は、以下となります。

◎「エネファーム」の導入について
・家庭用燃料電池システム導入支援事業

◎新築&既存の「住宅」の省エネ化について
・ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)支援事業
・高性能建材による住宅の断熱リフォーム支援事業(断熱リノベ)

◎電気自動車などの「クリーンエネルギー自動車」の購入について
・クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金

今回はこれらのうち、家庭での節電をあと押しする「エネファーム」&「住宅」の各支援事業について、その補助金額を見てみます。

電気代を減らし、環境にもやさしい「エネファーム」。その導入についての補助金額は5万〜16万円となります。そのほか、設置対象の建物区分が「既築」、燃料種別が「LPガス」、補助対象システムが「寒冷地仕様」の場合は、追加補助が行われます。

「住宅」の省エネ化については、高断熱・高性能設備での節電と創電で住宅の年間エネルギー消費量収支ゼロを目指すZEH支援事業が、補助対象住宅1戸あたり定額75万円(蓄電システム導入で加算あり)。節電効果をアップさせる断熱リノベは、補助対象費用の1/3以内となっています(上限あり)。

応募要件などは、

・エネファーム:一般社団法人燃料電池普及促進協会
・住宅:一般社団法人環境共創イニシアチブ
・自動車:一般社団法人次世代自動車振興センター

の各ホームページを確認してみましょう。

◆直管型LED照明器具やグリーンカーテンも!〜地方自治体の支援事業

多くの地方自治体では省エネを促進する目的で、国と同様エネファームの導入などについての支援事業を行っています。

補助金額はさまざまで、なかには国より高額なものも。東京都など、国の支援事業と併用可能としている自治体もあります。

また、直管型LED照明器具への交換工事費用を助成する東京都墨田区をはじめ、埼玉県上尾市ではつる性植物を使ったグリーンカーテンを支援の対象とするなど、地方自治体の支援事業はバラエティ豊か。神奈川県横須賀市では補助金ではなく、エコポイントを付与するというユニークな事業を展開しています。

省エネにつながるエネファームやHEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)、太陽光発電システムの導入、住宅の断熱改修などを検討している方は、現在住んでいる自治体のホームページで支援事業情報を是非チェックしてみてください。

※記事内容は2017年9月現在の情報を基に作成